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電車走行キット(でんしゃそうこうキット)とは、おぱく堂(園部宗庵)が開発した、ウェブページ上に鉄道車両を走行させることができるプログラムである。利用は無料。TrainKit(略称TK)とも呼ばれる。

キャッチコピーは、「貴方のページに鉄道を走らせよう!

概要 編集

HTML上でJavaScriptによって動作するので、多少の知識さえあれば設定の変更は簡単である。プログラムには再現する場面によってバリエーションが豊富で(詳細は後述)、ホームページ上で電車走行キットを採用している鉄道系サイトも多数存在する。

2001年4月に、ネット上での配布用としては最初のプログラムが公開され、現在に至っている。またこのキット専用の画像を配布しているサイトも数多く存在するので、多少の知識さえあればどんな人でも楽しめるということで、人気を集めている。

2004年4月、一部を除く全てのプログラムに半透明窓を再現する機能が備わった。現在開発中のプログラムもある。

プログラムの種類 編集

自動走行プログラムと手動走行プログラム、簡易走行プログラムがある。再現する場面によっていろいろなプログラムが存在する。

自動走行プログラム 編集

A01
全プログラムの基礎となるプログラム。複線運転が可能で、列車を駅に停車させることができる。また、ドア開閉や踏切動作、信号動作にも対応している。
A02
A01に、機関車と次位車輌、最後尾車輌の機能を追加した、機関車列車対応プログラム。A01とA02は、当初から存在するプログラムで、歴史の長いものである。
A02SL
A02に蒸気機関車設定を追加したもので、2003年5月に登場。蒸気機関車の特徴である動輪や、煙などの再現も可能となっている。
A02SL-Expert
A02SLの超多機能版として、2004年4月に登場。上級者専用となっているが、その分凝った表現が可能となっている。電車走行キット公式ホームページの走行見本は、このプログラムがベースとなっている。
Special Functions for A02SL-Expert
カスタム関数を書くことで、A02SL-Expertにはない機能を追加する。超上級者向け。
A02SL-Kids
A02SLを鉄道玩具風にアレンジしたもの。他のプログラムとは規格が異なるため、新たにKids規格というものを設けている。画像指定を変更すれば通常のシーンも再現可能。踏切を車両の来る直前で閉める「おもちゃ的動作機能」が付いている。
A03
A01の機能拡張版として、2002年12月に登場。よりスムーズなドア開閉の再現が可能となったほか、ホーム可動柵機能もついている。A03は初期の段階から半透明窓機能を備えていたが、現在ではほぼ全てのプログラムに半透明窓機能が備わっているため、A03独自の機能ではなくなった。
その他、フリッカー信号や上下線の段差を設けることもできる。また、A03をやや簡素化したA03-Simpliefiedも存在する(A03に同梱)。
A03-TEC
A03の新幹線版として、2004年3月に登場。新幹線仕様のため、信号や踏切の機能は省略されている。その他、新たに「ぶれ表現」の機能が追加されている(ただし、Windows版IEのみ対応)。
A04
A01の複々線版。追い抜き走行、4列車同時走行に対応している。2008年8月24日に登場した。
A05
A01の単線版として、2002年10月に登場。A01自体でも擬似的な単線運転は可能だが、信号などが複線仕様のままのため、単線区間の再現にはこのA05が最適である。北越急行高速信号にも対応している。
A06
単線区間の交換駅を再現するプログラムとして、2005年4月に登場。機関車列車にも対応している。内部構造はA01などとは若干異なるので、複雑な設定も可能となっている。
A07
路面電車のシーンを再現するプログラムとして、2003年11月に登場。これまでとは内部構造を大きく変更し、路面電車特有の信号待ちをも再現可能とした。奥側のドア開閉にも対応している。
また、このA07にA04と同様の機能を追加し、電車と自動車の並走を可能にしたA07-Advancedも2009年2月8日に登場した。同時にA07-AdvancedはA07に同梱となった。
A08
地下鉄のシーンを再現するプログラムとして、2003年11月に登場。トンネル内での暗い車輌と、駅での明るい車輌を同じシーン内で再現できるのが大きな特徴。CSSによる誤動作を防ぐため、Netscape Navigator 4.xは非対応となっている。
A09SL(未完)
A02SLの拡張版として、現在開発が進められている。A02SLでは蒸気機関車の多重連の再現に上限があるため、このプログラムで正式に対応となる。
CA10(未完)
分割・併合の動作を再現するためのプログラムとして、現在開発が進められている。簡易的な分割・併合はすでに開発されている。
A11
終端駅を再現するためのプログラムで、2010年1月1日に登場。3線と出発・場内信号に対応し、終端駅などでよく見られる両側ドア開閉機能にも対応する。
A14(未完)
私鉄路線などでよく見られる、複線待避駅を再現するためのプログラムで、現在開発中。
SA20SL
M20-Lightの自動走行版。
GA30SL
鉄道模型のようなセクションレイアウトを再現するためのプログラムで、2006年2月11日に登場。指定した車両を往復運転させることが出来る他、別に指定した車両を定速で走行させることが出来る。
SA40SL
風景をスクロールし、電車を固定する手法で走行するプログラム。
UA01
A01の特殊鉄道版。モノレールやMaglev、HSST、新交通システムに対応できるプログラムで、2002年10月に登場。旧称はAM01で、ホーム可動柵にも対応している。
IA01
A01を急勾配表現に対応させたプログラムで、2004年9月に登場。傾斜して描いた車両を用いるため、他のプログラムとは若干仕様が異なる。応用すれば、3Dアイソメトリック表現も可能。
A225
山陽本線の瀬野-八本松間(通称セノハチ)を再現するためのプログラム。走行中補機自動解放シーンを再現できる。「Optional Scene A333 for A225」を使用することによって、奥羽本線の板谷峠を再現することも可能(プログラム名はA333となる)。
A667
現在は廃止となっている、信越本線の横川-軽井沢間を再現するためのプログラム。2002年3月に登場した。
A?(正式名未定)
プログラム名が未定のため、2種類存在する。
単線並列(未完)
A02SL-Expertで擬似的な単線並列シーンは作れたが、細かい設定ができないので、現在開発が進められている。
朝のラッシュ(未完)
超高密度平行ダイヤのノロノロ運転や開かずの踏切を再現するプログラムとして、現在開発が進められている。

また、A225やA667を他線区の再現に改造できる「Optional Scene A333 for A225」(板谷峠)、「Optional Scene A800 for A667」(箱根登山鉄道)、「Optional Scene A900 for A667」(大井川鉄道)も存在したが、2005年12月をもって配布を終了している。

手動走行プログラム 編集

M01
手動運転プログラムの基礎プログラムとして、A01と共に2001年4月に登場。基本セットに含まれている。ワンハンドル式マスコンを操作することで、トレインキット規格の画像を運転することが可能。
M01D
M01のマスコン操作をドラッグ操作とすることで、リアル感をより高めるプログラム。但し、低速CPU環境では反応が悪くなってしまう。2008年12月7日に登場。
M01-SLKids
Kids規格の手動運転版。動輪のみであるが、手動運転版初の蒸気機関車対応となった。2009年1月1日に登場。
M02
M01を2ハンドルマスコン操作に改造したもの。旧形電車などの走行に最適である。
M02W(未完)
マスコン、ブレーキ共に前後に操作するJR西日本の電車をイメージしたプログラム。新幹線の運転にも最適。「マスコン数が異なる」。現在、開発が進められている。
M03
M02では電気指令式ブレーキ操作のため、自動空気式ブレーキを操作するプログラムとして、2006年3月5日に登場。
M04
M01を電気機関車の操作に改造したもの。自動貫通ブレーキ、単独ブレーキや弱め界磁制御なども可能。
M10SL
鉄道模型のような操作をするためのプログラムとして、2005年4月に登場。モジュール式風景連結システムを採用している。
M?SL(未完)
プログラム名は未定。蒸気機関車の手動運転プログラム。運転することが難しいと思われるため、開発はされていない。
M20(未完)
実在路線を再現するためのプログラムとして、暫定公開。
M20-Light
M20の機能削減版。
M094(未完)
瀬戸大橋線を再現した手動運転プログラムで、現在開発が進められている。
M539
津軽海峡線青函トンネルを再現した手動運転プログラム。青森県側から北海道の知内駅までを走行する。

手動運転プログラムは、車両ではなく風景画像を動かすため、動作が重くなることがある。

簡易走行プログラム 編集

M00N・M00B
駅停車のない簡易走行プログラムとして、2001年7月に登場。もともとはA00・A00Bというプログラムで、自動走行のみだったが、2003年9月に自動走行と手動走行を統合、M00N・M00Bという形になった。
KA00
勾配路線の簡易走行プログラムとして、2004年3月に登場。A08と同様、Netscape Navigator 4には対応していない。画像をそのまま傾けるという独特の仕様となっている。
LA00
走行シーンをページ内の挿絵として扱うプログラム。2004年6月に登場。他のプログラムよりもシーンが小さめにとられている。
DA00
LA00をドラッグ可能にしたプログラム。
A00Z with SceneChanger
A00Zは、LA00をNetscape Navigator 4非対応にしたもので、最軽量のプログラム。SceneChangerは、電車走行キットウェブページの走行見本を再現するためのプログラムで、A02SL-Expertと併用することも出来る。園部によると、SceneChangerの方がメインだという。
M00SL
M00Bをベースに、機関車最大四重連、逆転器表現、補機・本務機の分離などの機能を追加した、本格的蒸機再現プログラム。2003年5月に登場し、電車走行キットの中ではA02SL-Expertに次ぐ高度なプログラムとなっている。
A00SL
蒸気機関車対応の簡易自動走行プログラムとして、2002年12月に登場。旧称はA00-Loco・A00B-Loco。
RA00SL
A00SLと同じ走行シーンを、ページ内にアットランダムに表示させるプログラム。2003年9月に登場。
TA00SL
A00SLと同じ走行シーンを、ページ内のトップ位置に表示させるプログラム。2004年6月に登場。
CA50SL
A00SLに、開発中のCA10の連結解放プログラムを組み込んだもの。簡易再現のためドア開閉などはない。2004年7月登場。
CA51SL
CA50SLをベースに、機関車交換機能を追加したプログラム。2004年7月登場。ここから簡易ドア開閉の設定が可能。
CA52SL
CA51SLをベースに、終端・機回し機能を追加したプログラム。2004年7月登場。
CA53SL
CA50SLをベースに、突放機能を追加したプログラム。2004年8月登場。
CA54SL
CA51SLをベースに、補機解結機能を追加したプログラム。2004年8月登場。

使用できる画像形式 編集

電車走行キットでは、様々な画像を使用している。画像の形式には一部制限があり、変更の際は注意が必要である。 画像サイズはトレインサイドビュー60dotに近いものとなっている。

GIF
電車走行キットの初期設定の画像では、多くがこのGIF形式となっている。色数が256色と制限されるが、その分ファイルサイズも軽量のため、背景を透過処理して車両画像などで幅広く使用される。動画GIFならば踏切画像の作成も可能。また、踏切画像・信号画像などはこの形式でないとプログラムが正常に動作しない。
PNG
背景画像などで使用される形式である。8ビットタイプ(256色)のものであれば背景に透過処理をして車両画像にも使用できるが、Netscape Navigator 4が透過情報の読み取りに対応していないという弱点がある。また、Netscape 7やMacintosh Internet Explorer向けの半透明窓は24bitタイプ(約1677万色)のものを使用しているが、ユーザーの多いWindows Internet Explorerがアルファチャンネルの読み取りに対応していないため、使用範囲は狭い。しかし、2006年11月2日に正式版が登場したInternet Explorer 7でアルファチャンネル対応となるため、今後この形式が拡大していくものと思われる。
JPEG
この形式は、背景画像で使用される形式である。車両画像への設定も可能だが、透過処理ができないうえ車両のギザギザが目立つなど、多くの難点がある。
BMP
この形式は、Windows Internet Explorerでのオフライン状態に限り、背景画像、車両画像に使用可能である。多くのプログラムには、Windows Internet Explorerでのオフライン状態に限りBMPの黒色部分が透過される機能がついているため、このような使用が可能であるが、ファイルサイズが大きめになるため、オンライン上での使用は禁止されている。

外部リンク 編集

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